太陽文字と月文字
太陽文字と月文字
太陽文字と月文字とは、アラビア語の文字の種類のことです。
特殊な文字を除く28字全ての文字が、月文字と太陽文字という二つに大別されます。
太陽文字か月文字かによって、その文字の前に定冠詞アル(اَلْ)がついた時の読み方が変わります。
それぞれの文字の発音に応じて、より発音がしやすくなるような読み方に基づいています。偶然か必然か、28文字のうち、ぴったり半数ずつに分かれています。
太陽文字…定冠詞アル(اَلْ)の直後の文字が太陽文字の場合はلْは発音されず、直後の文字にシャッダ(ّ)がつきます
月文字…定冠詞アル(اَلْ)の直後の文字が月文字の場合、أَلْのلْの音が発音されます
(例)「太陽」شَمْسٌ→اَلشَّمْسُ シャムス→アッシャムス(شは太陽文字)
「月」قَمَرٌ→اَلْقَمَرُ カマル→アルマカル(قは月文字)
「太陽」アッシャムスالشمسと「月」アルカマルالقمرがそれぞれを代表するため、太陽文字と月文字と呼ばれるようになったようです。
以下の表にそれぞれの文字がどちらに属するかを示します。
太陽文字 | 月文字 |
ت ث د ذ ر ز س ش ص ض ط ظ ل ن | ا ب ج ح خ ع غ ف ق ك م ه و ي |
こう並べてみると、定冠詞الアルのلの発音の際の下の位置から近い場合は太陽文字となり、遠い場合は月文字になることが分かります。
初めは少し意識する必要がありますが、上記の通り自然な発音に基づいたルールですので、初めから完璧に覚えていなくても、自然とどちらかが推測できるようになりますよ。
読み書き練習の際に、母音符号(شكلシャクル)もしっかり書き足していけば、定冠詞の後の太陽文字の上にはいつもシャッダ ّがつくので、より早めになれることができると思います。